goodlike-story

♪ いつでもどんな時でも《前に進む道しかない》

古美術商での出来事(45)

それは年末も近い12月22日だった、年賀ハガキの宛名を毛筆で書いてほしいとの依頼だった・宛名書きにしては時期が少し遅いのではと思いつつお伺いすると、高級マンションの一室は自宅兼・暴力団事務所だった。

入口から通路はゴミ一つなくピカピカで周囲も綺麗に整頓されている、ハハアーこれは若い衆が毎日掃除をしてるんだ~と感じた、部屋に通され毅然とした組長に料金を伝え350枚の年賀はがきを預かり部屋を出た・・

色々な依頼があるだろうと各種バイトの登録者を事前に募っていたので、二人の登録者から年輩の方が無難だろうと60代女性を選択した、女性宅に訪問し年賀はがきの書きかたはおご存知ですかと尋ねると・ハイ大丈夫です・と答えが返って来た。

f:id:goodlike-ryusei:20220227114813j:plain

この様な内容です、肩書が少し多いので間違いの無いようにお願いしますねと告げ名簿とはがきを渡して帰った、、まあ~60代で筆書きが出来る人なら間違いはないだろうと・これが浅はかだった・28日に出来上がりを貰いに行き・ハガキを見た瞬間に冷や汗が出た~・うわ~どうしよう、書き直しには間に合わない、、

それは住所・番地・肩書・名前とかの縦も横も不揃いでまとまっていない・困ったぞ・字の大きさもマチマチだったので苦労して書いてくれたんだ、頑張ったんだな~と読み取れた・仕方がない・ハガキや手紙の書き方を教え手当を渡して戻った。

しょうがない・これは謝るしか方法はないのだ~事務所に出向き組長に・この様な仕上がりになってしまいました誠に申し訳ございません、これでは料金を戴き訳にはゆきません、なにとぞお許しの程お願いしますと・ひたすらに誤った・

傍にいた若い衆が、けじめをとってもらわないかんな~と言葉が聞こえてきたが、そんなことはどうでもいい・謝り続けるしかない~組長は腕を組み・しばらくして首を縦に振ってくれた・ありがとうございました・ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした・と言葉を残して帰った、ああ~なんとか無事に治まって良かった・ホッとした・

ラブホテルからの依頼だった、毎日掃除を担当する人を回してくれないかとのこと、取りあえずは保留にしてもらい、、考えてみればホテル従業員のほとんどは掃除係になる、派遣の方が安くつくのかも~

いとこのタクシードライバーに何処か掃除屋さんはいないだろうかと尋ねると、三軒隣に何人かのおばちゃんが時々集まっているけど掃除屋かもしれない・・

早速尋ねて行くとオヤジさんが一人ぼんやりといた、聞けば依頼があった時にだけバイトのおばちゃん4~5人を廻し細々とやっていると云う、それならこれはイイ話なので早急に連絡をしてほしいと頼んでおいた。

その後に掃除のバイト募集が新聞広告に出ていた、2年後には大阪市内のホテル一円に掃除係を送り込み会社として発展していた、解らないモノだな~派遣業の始まりだったんだ~オヤジさんはひょんなことから社長になった・・

確かに便利屋は種類の違った依頼が来る、団地マンションの早朝に非常階段を走り降りる音がどうにもならないと、60代女性宅にお伺いすると、原因は新聞配達員の走り音のようだ・・近くの販売所に出向き苦情が出ているので了承をお願いする。

ある時は結婚式で男性側に身内がいないので式場に身内として何人かを出席してもらえないだろうか・・それはそれはおめでとうございますと祝福の言葉をかけ・・せっかくのお祝いだし料金は日当だけにしておこう。

おばあちゃんがデパートに買い物行きたいと云うので一緒に付き合って貰えないか《これはガードマンの役割だな~》4月には大阪城の花見席の場所取り依頼が数件あり前夜から徹夜で待機・チケットの購入・掃除や整理・荷物運びの手伝いとか細かいことが色々とあるもんだ。

一番手のスタッフは女性一人引っ越しの仕事時に縁があったようでその女性と結婚することになった。

彼に古美術品や骨董品を扱う古物商へ派遣社員で行ってもらった、古美術品の値段査定が面白いと云う、どうやら彼に合ってる仕事のようだ、結婚もしたことだし便利屋よりも良いだろうと社員として勤めるように促した。

この古美術品は一般的にはあまり知られていないが、市内に骨董市場なるものがあり、そこで各商品をオークションに出品したり買ったりするようだ、日常品から高価な掘り出し物まで色々と取引されている・・

はてさて、この便利屋は他にも多様な仕事の依頼があるが、相棒も結婚したことだし、この仕事も卒業かな~引っ越し事業も出来ないし・次を考えることにしよう・

彼はその後、勤めて一年頃に店でトラブルが起きて悩んでると相談にきた、じゃ~応援するからこれを機に独立するようにと勧め、スポーツ紙に骨董品買いますの広告を出し開業をスタートした。

f:id:goodlike-ryusei:20220227113946j:plain

数年後に【なんでも鑑定団】がTV放送されて骨董ブームとなり商売繁盛になった。

その頃に又相談したいことがあると云うので話を聞くと、某資産家の奥さんが・主人が亡くなって高価な美術品が沢山あり、それを親戚達が欲しいとねだって来るので困っている、絵画や美術品などの良いモノを選択して預かってほしいと・それではと倉庫に保管しているというのだが・

なんと~その奥さんもハワイの別荘でお亡くなりになったという・どうしたものかと・

世の中にはこんな事もあるんだな~奥さんには悪いけど・死人に口なしか・と笑って聞きながし・答えは出さなかった・こういうときは誰かに話を聞いてもらえればて肩の荷が降りるものなので、後は本人が決断するだろう

・話の内容では数千万円のモノが多数あるようだが・その後、どのように処理したのかは聞くこともなく・今も知らない、、

 

 

 

./*日付を消す*/.date { display: none; }