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♪ 知りたい・見たい・聞きたい・やってみたい・こうなった!

人のふんどしで相撲を取る(29)

♪ ディスコに勤め始めの頃だった、23歳になっていた弟が来阪して来た、今から調理師を目指したいので何処か働く所はないだろうかと言う、食い倒れの街大阪で学ぶことに決めたらしい・・そうか~とりあえず調理のチーフに話を聞いてみることに・・

チーフ曰く、調理師を目指すには鍋洗い・掃除・包丁研ぎからどんな下働きでも文句ひとつ言わずに耐えられるのは無心でやれる中卒が望ましく、基礎から叩き込んでゆけるからと、、23歳からでは耐えられるだろうか~やはり厳しい世界なんだ、、だが弟は考えた挙句に志を決めたわけだから、何処か探さなきゃ~

繫華街を歩き回ると飲み屋街のほぼ中心地の角に寿司屋があった、板壁に募集の張り紙があり住み込みと書いてある、そう言えばこの店は以前から貼ってあったな~従業員が続かないんだ、、

だがなんとなく気になるので何人かに店の評判を聞いてみることにした、するとあの店は値段が高くて普通の人は通えない・藤山 寛美さんが常連客だとか・ふ~ん~そうか、これも何かの縁だと思ってその店を勧めることに・勤めることになった。

出勤は午後2時からで掃除・仕込み・準備~営業は午前3時まで、それから片付けとかで帰って寝るのは5時頃になる・まさにクタクタの働きづくめのようだ、弟はこれに耐えた・我慢して耐えて学んで四年余を乗り越えた、そこはふぐ料理もあったのでふぐ免許資格をも取得していた・・よく辛抱した~

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それから一度他の寿司屋に勤めてから博多に戻り調理師連合に所属し、、島根や熊本の料理旅館で料理長を勤め、その後に料理の鉄人で日本一とうたわれ一世を風靡した、道場六三郎さん監修の大型店が博多にオープンしたとき弟はそこの料理長になっていた・勉強家だった。

その後に今度は末弟が来阪してきた、弟の話では親父の納税額が福岡市で10位内、福岡県で20位内に入っていたという、ふ~んそうなのか・・

新聞で高額納税者の番付を見る度に、こんな人達ってどんな生活をしてるんだろうかと想ったことがある・我が身を振り返ってみれば子供の頃に甘いものを食べることもなく一度も虫歯にはならなかった、時折り腹が減っては水道水で満腹にしていたのに・・そんなおいらが高額納税者の家庭で育ったなんて・と思ったら笑えてきた・・

考えてみれば親父は博打には手を出さなかった、中洲に飲みに行くこともなかった、その気になれば行けただろうに、飲むのは近くの酒屋か家飲みだったしな~友達付き合いもせず、趣味もない、貯めたお金を土地に変えて楽しみにしてたのか・・

一番驚いたのは親父だろうな、まさかそんなに高く売れるとは思ってもいなかっただろうに、放置していたあの220坪と150坪の土地と家と・・

末弟はチーフに頼んで梅田の天ぷら専門店を紹介してもらい、そこで住み込みで働くことになった・・

 この料理人の世界は、料理長がいて弟子を率いるという仕組みになっていた、店舗側は調理人に賃金を支給するのではなく、料理長と契約をした上で料理長に契約額を支払う、そして料理長が弟子に手当を渡す・食材の仕入れ業者も料理長の一存になる・だから料理長は条件のいい店を自ら探しては弟子を引き連れて転職をするという、これも知らなかったな~

 

♪ 店には店長の知り合いでゆうちゃん(この時28歳)がいつも遊びに来ている、彼は誰にもよく話しかける気さくな性格だった、ある時にマネージャーはどんな女性が好みなん?と聞いてきたので、どちらかといえばポッチャリかな~と答えたことがあった、

それから数日後の営業中に、マネージャーを好きだと云う女の子がいるので話をしてほしいと手を引っ張り連れて行こうとしたが、まさか・冗談・冗談と一笑して聞き入れなく断った、そんなことはあり得ないのだ・・

だが彼は付きまとうように誘ってくるので、まあ~いいかお客さんに挨拶だけでもしておこうと席に座ってはみるが、これと言った会話もないので挨拶言葉だけで席を離れる、ところが閉店間近にゆうちゃんが再びやってきた・・あれ~まだ居たんだ~、

彼女達が○○で待っているから一緒に付き合ってくれという、えっ~しょうがないね~解った・じゃ付き合うよと言葉を返した・・

そんなことが一度だけではなかった、その都度に断ってはみたが・彼は積極的だった、又かよ~と言いつつ何年もあった・・結果は全てが彼の思い通りになっている・・

その時は考えてもみなかったが数十年を経てからふと思い出してみると?ハッと気づいた、これは彼の策謀にはまっていたんだと・・何のことはない・・

彼は自分の好みの女性を見つけてはその友達も見極めてナンパしていたのだ・・

その時のきっかけ言葉に・多分こう言ったに違いない・この店のマネージャーが貴女のことをすごく気に入ってると言ってる、呼んでくるからぜひ話をしてくれないかと、、そうしておいて、お目当ての女性にアプローチをかけ会話を交わしてゆけば相方は置き去りになる・・

やられた~人のふんどしで相撲を取っていたのだ、、、

その後にゆうちゃんは、それまでの同棲女性と別れこの時にナンパした都市銀行勤めの女性と一緒になった、、

彼はおいらよりも頭の良い策士だったようだ・・

そしてすべてが上手くいったのは多くを語らなかったからなんだろう・・

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