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♪ 知りたい・見たい・聞きたい・やってみたい・こうなった!

博多に戻ったら(20)

博多に行くにしてもアパートの家賃が問題だなー、部屋を持っていない友人に頼んでみよう。

良かった、、家賃持ちで住んでくれることになった・肩の荷が下りた・部屋には熱帯魚を飼っていたので餌やりと水補給を頼んでおいた、これで安心だ。

新幹線は料金が高いので乗りなれた急行列車の座席に落ち着き・・走り去る山々の景色を眺めながらどんな理由で帰省されるのだろうかと・・エゾ松に包まれた駅弁の香りを楽しみ・・旅の余韻に浸りウトウトと・・

ボストンバッグ一つを手に持って実家の玄関でただいまーと、一言声をかけ足を踏み入れる、さっそくおやじに会って、何ですかと尋ねると・・

中洲でクラブをやっている人に貸金があって今は自分の店になっているんだが、、この人には返済が終えるまで店長として働いてもらう約束になってる、この人が売り上げをごまかさないかをマネージャーとして監視してくれと言う、、

えっーそれなら伝票に解らないように番号を書き入れればいいんじゃないですかとだけ言ったが、、おいらはこの人に一度も逆らったことがなく今更言葉を付け加えても仕方がない・・内心では、あ~あ~な~んとくだらない理由なんだろうと思った・・

『気持ちを切り換えよう』何事も経験を~楽しもう~

翌日からクラブに出勤した、マネージャーとは名ばかりでやることはレジ係とウエイターだった、とりあえずは会計伝票に小さく暗号の番数を書きを入れることにした、これで紛失すれば判明できるはずだが、、万一に店長が売り上げをごまかしたとしてもおやじに知らせることはしないだろうと思いつつ仕事についた・・

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店にはホステスが12名とウエイターが一人、キッチンは年増のホステスがやっていた、、おやじの仕事の知り合いとかも来店して結構繫盛してる・・日が経つにつれ店長は外出したり来ない日もあった、次の仕事の準備もあるだろうと同情をする。

ここでは給料を貰えないので売り上げ修正して週5000円ほどを戴くことにしよう、そのお金で閉店後に中洲に飲みに行った、見つけた店は60席ほど座れる大きな白い丸カウンターの中央壇上に真っ白なピアノが置いてあり周囲には生け花が飾られ水が流れている、予定時刻になるとピアノ演奏をしてくれる、女性スタッフの制服は純白の欧風スタイルで天使のように上品に映る・・いいデザインだ・・博多にはこんな洒落た店があるんだと感心した、その後これ以上の店を見たことがない、、

此処では目標がなく気持ちのんびりだったが、いつしか4ヶ月も過ぎてしまった、親父にもう良いでしょうと言って、大阪に戻ることにした。

クラブ内で酒に酔うと用もなく話しかけてくるホステスがいたので冗談で言ってみた、来週に大阪に戻るんだけど、一緒に行くかいと言ったら私も連れて行ってと返事がかえって来た、、

・予想もしていなかった・彼女も現状から脱皮をしたかったのだろうか・これが若さなのか・一週間後には二人して大阪行きの列車の座席に座っている、彼女は21歳だった。

大阪に着き、気になっていた熱帯魚の水槽を見に行くと、なんとエンジェルフィッシュが斜めになって泳いでいた、8㎝ほどしか水が残ってなく背中のヒレよりも減っている、ものぐさな性格は知っていたがまさかここまでとは・驚いたが笑うしかない・それでも生きていてくれた。

この部屋は友人に継続してもらい、翌日にはアパートを探して新しい所で住むことになった。

仕事では、彼女はスマートで容姿も良かったので高級クラブに勤めることにする、博多弁のなごりも新鮮だし大阪には九州出身者も多くすぐに売れっ子になっってゆく、景気も上昇傾向にあり接待費も落ちる、新規客や運もあってか三月が過ぎると口座持ちのホステスになっていた。

あっと言う間に高給取りになった・・そして彼女は言った、あんたは仕事ばせんでもよかよ、私が稼ぐけんネ・・博多女性はこういう気質を持っている・・

子供の頃にも何度か耳にしたがある、、道楽者の亭主を持つ奥さんが・・

《うちの亭主には好きなようにさせてやるけん、それで良かとよ・・》と、この言葉には優越感があるように感じた。

それからは毎月30万円を小遣いとして渡されることに(当時の月給は5万円前後)甘えることにしよう、まずは車の免許を取ってあっちこっちへとドライブに連れて行こう・・決めたー。

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