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♪ 知りたい・見たい・聞きたい・やってみたい・こうなった!

店内での出来事(19)

さあ~仕事を探そう~何処でもいいや・・

新歌舞伎座の裏を歩いていると古い小さなビルに募集の張り紙があった、地下1階に降りてスナックのドアーを開くと、7席だけのカウンターに20代後半で着物姿のママがいた、クラブ上がりで始めて自分の店を開くようだ・・ママの雰囲気と店がマッチしていないと感じたが、初めての開店で機嫌よく動き回る姿は見てて楽しくなる、彼氏はボンボンタイプの会社員風でスポンサーのようだった~、、開店日には6つの花輪が飾られ最初の一週間は忙しかったが次の週からは数えるほどしかお客さんは来ないようになった、やはり店も狭く雰囲気も合わないかな~。

店が終われば地下鉄は終電を過ぎているので毎日タクシー代¥500を貰ったけど2㎞ほどを歩いて帰った、これだけでご飯が食べれる、有難い・・

一度だけ閉店後にナイトクラブに連れて行ってもらった、アイ・ジョウジが来演していた、マイクなしで硝子のジョニーを歌った時には生声が店内に大きく響き渡る、、声量がすごいんだな~やはり歌手は違うな~と感じる、、、

このスナックで学ぶことは少なかったがこれも経験だべさ、3ヶ月が経過すると店を移転するのでどうすると言われたが辞めることにした。

スナックを辞めて一週間も経たない日に弟から連絡が来た、おやじの次男が車に跳ねられ瀕死の状態でもう駄目だから帰ってきてと・・おいらは家族扱いされていなかったが取りあえずは行くことにした、帰ると面会謝絶で病院には入れないとか・・

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しかしこの時のおやじの行動には驚かされた・・どうしても生き返らせたいから日本一の脳外科医を呼んでくれと院長に迫り、数珠つなぎで名医と言われる医師を東京からムーンライト飛行機で呼ぶことに成功したのだ・・名医は無事手術を終えて日帰りで東京へ戻った、、こんなことができるのか~スゴイ!

次男は一命を取り留め少しの後遺症で普段の生活に戻れる様になった、この時の費用は200万円だったとか、、200万円と言えば以前にも時の総理大臣が北九州市に来た時に200万円を献金したとかで自慢してたことが記憶にあるなー、

この時の事故のことは新聞に載ったとか、それも交通事故ではなく保険金の2億円が当時としては破格で話題になったようだった・・なにわともあれ葬式がなくて良かった、大阪に戻ろうっと、、

 宗右衛門町通りを歩いていると大型の洋酒喫茶がオープンしていたので面接を受け働くことにした、100坪で280席はあった・カウンターが6つありバーテンダーは22名ほどいる、カウンターごとに売り上げ競争があった、入店してふた月後にカウンターチーフになり三月後にはなぜか総チーフになっていた、

総チーフになったので何かやらなくてはと今までに学んできたことを教えることにする、開店前の点呼時に時間を貰って酒の知識・技術・マナーを教え、接客にはカップルや二人以上のお客さんは話相手がいるので、男女の一人客や初めてのお客さんに積極的に言葉を交わすようにと勧める、中には喫茶学校を卒業して働いている者もいたが実践では何もできなかったのでテストをやったりサントリーやアサヒビールへの見学も引率した。

毎日何百人ものお客さんが来店して忙しい、男子バーテンダーなので女性客が6割ほどになる、若い女性は日々仕事に追われてる若い男性よりも遊びに行く時間があるんだな~と感じる・・

忙しく接客の暇がないときは相性を見極めて男女の一人客をくっつけたり、男性二人客にもたまに声をかけた・・

あちらの二人の女性と話をしませんか?・・と言って、女性側にはあちらの男性がおごってくれるんで一緒に飲んでよ~と言ってくっつけた、男性は大いに喜んでくれた、この縁で結婚をした人達もいる、世の中解らないもんだべ~

これで仕事は楽になり・売り上げは上がるのでカウンター競争はいつも一番だった、その手当だけで食費になった、、ありがたや・ありがたや・

おいらはお客さんの自慢話を聞くのが好きだ、なのでそれとなく話を引き出すようにもってゆく、お酒を飲んで自慢話をするお客さんの表情が実にイイ~のだ、平和で楽しい~、これで又来てくれる、、チップも良く貰ったが他のバーテンに聞けばチップなんて貰ったことがないという、そうなのか~

ある土曜日の満席の時にざわめきと女性客の驚きの声が聞こえたのでなんだろうと見ると、50代の男が席を立ちコノヤローと言って刃渡り12cm程のナイフを振りかざしているではないか、ありゃ~りゃ~これはいかんと慌ててカウンターを出て、半分笑いながら男の傍に行き言った、なにやってんのあんた、危ないじゃないかそんなものを持ち出してケガでもしたらどうするんだよ~さあーさあーなおしてなおしてと、彼の手を取り促した、こちらが笑っているんで男はキョトンとした顔でナイフをベルトのところに戻す、、あっけにとられたよな表情をしてる、

伝票を手渡して帰ってもらった、もう来なくていいからネと付け加えておいた。

こういう時に廻りが騒ぎ立てると本人も立場を失い余計に興奮して何をしでかすかわからなくなるもんだけど・・まあ~何事もなく良かった、、おいらは子供の頃に竹とんぼ・凧作りや大工仕事を手伝ったりとかでナイフや金属類は見慣れていてあまり怖くはなかっのだ。

ここにきて半年ほどになる、やっと普通に仕事ができる様になったんだなーと感じる頃に母から連絡が来た、オヤジが帰って来いと言う、、断ったが二度目の連絡の時には叩かれるからと言う、、仕事を辞めて帰ることにする・・いや~参ったな~

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