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♪ 知りたい・見たい・聞きたい・やってみたい・こうなった!

同棲生活が始まった(18)

今日は初デートだ・・ウキウキしながら鏡に見入る・・約束の喫茶店で会って付き合いはスタートした・・毎日がごきげんだ~、ひと月後に引っ越しをすることに、二人で住むには生活に便利な所をと鶴見橋商店街内にあるアパートに決めた、家賃7000円、引っ越した時から同棲は始まった、おいらはもうすぐ22才・彼女は18才・・いづれはこの人と結婚をして子供を育てることになるのだろうかと・・二人の仲睦まじい家庭を脳裏に想い浮かべる・そんな瞬間が何度もあった・

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彼女と生活を初めてから知ったことは、この世で一番大切のモノは何かが解った・・・

仕事は将来喫茶店でもやるかも知れないと思いソフトドリンクの勉強をしておこうと難波の喫茶店で働いた、彼女は近くの喫茶店で勤めることに・・

映画を見に行ったり海にも山にも、夏には二人揃って浴衣姿で祭りの夜店を闊歩しながら時節を楽しむこともできた、彼女は従順で何事にも一生懸命に取り組むタイプだったのでなんら不自由もなく順風満帆の日々を過ごせた・楽しかった・・

そうこうして一年が過ぎたある日曜日に彼女は岸和田市の親戚の所へと朝から出かけて行った、、ところが夜になっても戻らない、、どうしたんだろうと待ち続けて朝になる、何か悪い事態でも起こったのだろうか・・頭の中は心配と不安で・・居ても立ってもいられない、よく考えると実家も知らなかった、焦燥感だけが駆け巡る・・そして4日後にやっと彼女の友人が知らせに来てくれた。

帰りに交通事故にあったと言う、大好きな彼女は帰らぬ人になっていた。言葉を失った・・

線香を上げに行くとおばあちゃんが一人で仏壇の前に座っていた、彼女には両親がいなかったのだ、、なんと・・苦労して育ったんだ・一生懸命に生きてきたんだ・なんでだよ・・なんでだよ・・泣いた・・泣いた・・

それからは茫然自失の日々が続く、自分が見えない、何をやっているのかわからなくなっている、仕事も辞めて部屋にこもりうつ状態になっていた、ふた月後にやっと仕事を探し働いてはみたが続かない、一日や三日で辞めた店もあった、しっかりしなきゃと自問自答をする、そんな状況が一年以上続いた・・

その間に友人に誘われ一緒に働いたスナックがあった、マスターとチーフと友人との4人の店だった、20時~朝の5時までやっている深夜族の店になる、お客さんは他の飲食店を終えての来店やオカマさん・時々見知らぬ芸人さんとかもいたが、その中で後にテレビのMC を務め物知りとして一世を風靡したK・Rさん(当時は25才)20年ほど前に芸能界を引退宣言してから現在は隠居生活をしているとか、

この人は50歳位の男性と二人で来店するのだが、カウンターには座らない・従業員や他のお客さんと会話を交わすこともない、いつも角のボックス席で周囲を見渡すように座っている。

年輩の男性は教育係に思えた、夜の事・店の事・お客さんの事・色々と解説をしてる様だ、英才教育の一端に感じる、なるほどこうして世の実態を見せられて教育を受ける人もいるんだ・・客観的な物知りにはなるんだろう・が・実践的ではないので・表面的には博識だ~・・

次は宗右衛門町通りにある店に札幌からの友人が働いていたので一緒に働くことにした、店長はスペイン系の26歳で長身の男前だった、女性従業員が4人いたがいつも店長と友人ともにキャーキャーと騒いでいる、お客さんそっちのけだ~店のことやお客さんを楽しませることなど考えてもいない、、

なんだこの店は・・規律なんてはどこにもない・・経営者は店長に任せきりで顔を出さない、男前の店長の顔を見るためにお客さんは来ない、店長の選択を間違っている典型的な店だったのでここも三月で辞める。

徐々に自分が見えるようになった頃に深夜スナックで働いていた友人が宗右衛門町の有名老舗料理店が大型洋酒喫茶をオープンすると言うので一緒に働くことにする。

従業員は支配人・主任・バーテンダーを含めて20数名を東京から引き抜いて連れて来たとか、広々とした店内の中央に眩しく光り輝く豪華なシャンデリアありその下に50名ほどが座れる丸カウンターがあった、他にも丸カウンター4つがあったが同じようにシャンデリアが上部で煌々と光っている、華やかさが売りなのかな~・・

店内はとにかく明るい、白壁には絵も花も無くおいらには殺風景に感じる、お客さんが酒を飲むには落ち着かないだろうな~酒を飲むにはダークな方が良いのだ、想いを浮かべ酒を嗜みながら従業員とも馬鹿な冗談を言い合ってハシャギ楽しむ、、遊びに来たのだから・・

これが一流老舗料理店の発想なんだろうか~

開店日にはTVの人気番組11PMが店内で撮影されて華やかに賑やかにオープンをした、大阪のバーテンダー4名は隅っこのカウンターに回されたのでお客さんの数は少なかったが、来てくれたお客さんには一緒にアホなことを言って楽しんで貰えるようにハッシャイだ。

2週間ほど経った頃に支配人からおいらと他3名が呼ばれた、従業員の中に指名手配中の者がいて寮に居るから捕まえて交番に連れて行ってくれと言う、気乗りはしないが仕方なく地下鉄に乗り4人で寮に行くことになった。

寮に着いて3人に言った、4人で取り押さえる訳にはゆかないので、おいらが連れ出してくるからフォローをしてくれないかと・・部屋に入ると逃げる準備をしていたようだったが理由を述べても始まらないので、ちょっと付き合ってくれとだけ言い、

外に連れ出し彼の左腕をおいらの右腕に絡ませて事前に見つけておいた交番までみんなで連れて行った、お巡りさんには指名手配者ですのでお願いします、と言い誰かが署名をして帰った、彼には悪いことをしたな~と感じた。

勤め出してふた月が過ぎた出勤途中に後ろから声をかけられた、誰だろうと振り向くとデートクラブのアパートに時々顔を出していた男だった、

やあー久しぶりだな~今何をやってるんだと聞かれたので、店の名前を言うと、解った飲みに行くわーと言う、内心は来なくても良いのにと思っていた、彼の言葉遣いは暴力団特有の喋り方だった、どうもこの手の喋り方は威圧感があってか好きではない、ひょっとするとこの人暴力団なのかな~と思いつつ別れた、、

それから一週間も経たなかった、部長に呼ばれて退社してくれと言う、当店は暴力団と付き合いのある者は雇えないからと・・話を聞けば先日会った男が来店し、この店にワシの友達が働いているんや~と言ったとか、

しょうがないアレコレと言い訳をしても・・辞めることにする・・店ではやっと中央のメインカウンターに抜擢されたのに・・・ガックリ・・こんなこともあるんだろうな~人生には・・また仕事を探さなきゃ~大変だ~。

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